1/12/2019

和水町震度6弱 住宅の被害は菊池市、玉名市、和水町の計13件

住宅の被害は菊池市、玉名市、和水町の計13件で、民家の外壁の一部がはがれたりブロック塀に亀裂が入ったりした。  3~12歳の子ども3人を含む家族7人で暮らす和水町の主婦中山聖子さん(36)は、自宅の外壁に亀裂が入ったり瓦が損壊したりする被害に遭った。「地震から1週間たつが、熊本地震の経験から小さな余震でも怖くて目が覚めてしまう」と不安を口にする。自宅に1人しかいないときは入浴をしないなど気を配っているという。  熊本地震で被災し、和水町など県北で避難生活を送る被災者も少なくない。みなし仮設住宅の見守り支援をする一般社団法人「minori」の高木聡史代表理事(51)によると、「地震が自分に付いてくるみたいで気持ちが悪い」と不安の声も聞くという。高木さんは「熊本地震以降抑えていた恐怖の感情が、大きな揺れで突然よみがえることもある。心的外傷後ストレス障害(PTSD)発症の注意が必要だ」として、県北の避難者を中心に訪問活動を強化するという。  和水町は10日夕、余震が収まりつつあることなどから災害対策本部を閉じた。避難所の公民館には、延べ48人が身を寄せた。NHK大河ドラマ「いだてん」の主人公金栗四三の出身地でもある同町。高巣泰廣町長は「地震を逆手に取り、町を知ってもらえるよう前向きに捉えたい。引き続き緊張感を持って対応したい」と話した。  蒲島郁夫知事は9日の会見で「国と連携し、和水町への支援をしっかり検討していきたい」と表明した。